私は、この塗装の仕事に携わる前は、左官屋さん(外壁にモルタルを塗る仕事)に勤めていました。左官屋さんといっても、まだ10代で見習いだった私は、1日中モルタルをミキサーで練っては先輩方の所まで運ぶという作業がほとんどで、とにかく肉体労働的なことばかりをしていました。
昔から体を動かすことが好きでしたので、少しキツイなと思うこともありましたが、「自分も早く一人前になって壁を塗れるようになりたい」と日々仕事に励んでいました。
ある日、いつものようにモルタルを練って運んでいると、隣のお家でペンキ屋さんがお家の塗り替え工事をしていました。
「あ、ペンキ屋さんが塗っている」とその時は何気なく様子を見ていましたが、1日の作業が終了して帰ろうとした時にペンキ屋さんが塗り替えをしたお家を見てみると、壁がピカピカになりお家全体がとても綺麗になっていて「ペンキを塗ると、こんなにもお家が綺麗になるんだ!!」と衝撃を受けました。
この時から私は、「ペンキ屋さんていいなぁ~自分もペンキを塗る仕事がしたい!!」と思うようになりました。
塗装の仕事に就いて、3年が経ち、この頃から徐々に小さな現場を任してもらえるようになりました。そしてある時になってお家の全体の塗り替えを任せてもらえることになりました。
お施主様に朝の「おはようございます。これから作業を開始しますので、よろしくお願いします。」
帰りがけの「今日の作業は終了しましたので、これで失礼します。」
という挨拶をする中で、お施主様の表情は暗く、「こんな若い子で本当に大丈夫なの?」といった様子が伝わってきました。そんな不安げな様子のお施主様を見ているのが辛くなり、次第にお施主様と距離をおくようになっていきました。
現場を任されて数日が経ち、「お施主様が不安そうにしているし、やっぱり現場を担当するのはまだ、自分には早いのかもしれません・・・」と親方に伝えると
「若い、若くないとかじゃなくて、お施主様に認めてもらえるように、とにかく一生懸命やるしかないんじゃない?」
という言葉が返ってきました。自分自身、色々と考えたり、悩んだりしましたが「とにかく、自分にできることを一生懸命やってみよう!!お施主様に認めてもらえるように頑張ろう!!」と親方の言葉を聞いて心に決めました。
それから現場では、大きな声で挨拶、キビキビ動く、1つ1つの作業を一生懸命やることを心がけ、モクモクと作業をしました。すると徐々にお施主様の方から「若いのに真面目ね、よく頑張るね。」と声をかけてきてくれるようになりました。
そして、工事が無事完了し「今日で作業の方は完了しました。長い間お世話になりました。」と挨拶をすると、お施主様から「うちを綺麗にしてくれてありがとね。次の塗り替えもアナタにお願いするからね。」と言っていただきました。
この言葉を聞いた時、
「こんな自分でも人から喜んでもらえるんだ!人から喜んでもらえることってこんなにも嬉しいことなんだ!」
と、とても感動しました。
「この仕事って楽しい!」、「この仕事をこれからもずっと続けていきたい!」と思うようになっていきました。そして、この頃から「いつか、自分も独立して自分のお店を持ちたい!」と思うようになりました。
この塗装という仕事を何年も続けて思ったことは、何の仕事でも同じかもしれませんが、「仕事へのやりがいというのはお客様に喜んでいただくことで感じられるもの」だということです。
10年間修業をし、念願だった「自分のお店を持つ」という一つの目標を達成しました。
でもここからが本当のスタートだと思っています。函南町の塗り替えリフォーム専門店としてお客様の大切なお家を綺麗にする・守ることはもちろん、「お客様に喜んでいただくために自分には何ができるのか?」を、常に追求していきたいと思います。
そして、函南町で一番信頼される塗り替えリフォーム専門店になれるよう、日々精進していきたいと思います。
カブラギ塗装 代表 蕪木 宏晃
●自己紹介
・昭和58年 8月28日 A型 好きな色:黄緑
・夕日が綺麗な町 西伊豆町出身
西伊豆町立 田子中学校 卒業
静岡県立 松崎高等学校 卒業
・昔から勉強は苦手でしたが、スポーツは得意!特に野球が得意で小学校では8番、セカンド。
ただ打つのは苦手...でしたが、盗塁と守備は得意です!
●得意・趣味
・洗車と掃除が得意です!10代の頃、ガソリンスタンドで働いていた経験が生きています!
●顔は大工だったひいじいちゃんに似ているってよく言われます。ただ顔だけでなく性格も似たようで、同じ職人の道を歩むことになりました。そして仕事をしながらですが、現在体を使って函南町に貢献できたらと思い、『函南町ボランティア連絡協議会』の施設作業グループに所属しています!
その一環として、富士見ヶ丘いこいの園、みどりが丘ホーム、伊豆白寿苑などの施設を出向いて草刈を行っています。
●将来の目標
マメな塗装職人による、マメな塗り替えができる 『函南のマメ太郎』と呼ばれることです。